ロード用タイヤには現在2種類あります。
まずはクリンチャと呼ばれるタイプです。
これはクリンチャーとかWOとかHEとか700cとか色々呼び方がありますが、現在はクリンチャと呼ぶのが一般的です。今の完成車ではほとんど100%がこのタイプで、タイヤの中にチューブを入れるタイプです。このタイプはパンクした時のメンテナンスが簡単で、修理後空気圧をしっかり入れれば初めと同じ状態で走り出すことができます。最近は重量も軽くなりタイヤ性能も上がってきて使う人も増えました。
もうひとつはチューブラーでタイヤの中にチューブが入っていて、筒状になっています。昔はほとんどがチューブラーでレース用はチューブラーと決まっていました。今年(2004)は復活の兆しもありましたが、カーボンリムの普及によるものと思います。昔の良いタイヤが復活すればチュ‐ブラーが帰ってくるかもしれませんね。
両方比べてみると、コントロールしやすさはチューブラーの方がまだ良いと言われています。
安定性があり高速でも地面の感じがつかみやすいのがチューブラーの特色かもしれません。食いつき(グリップは今のクリンチャーに比べると少し落ちるような気もします。重量はほとんど同じで表示に近いのがクリンチャでチューブラーは全然違うのが普通?です。
最近は昔ながらの高性能チューブラーが減ったせいか、実際に良いチューブラーというのがほとんど無くなってしまいました。今年になって新しいデダトレブランドで高性能チューブラーが発売されて巻き返しを測ろうといった感じです。
クリンチャーは構造による乗り心地ではチューブラーに負けてしまうため、タイヤのゴム(コンパウンド)の性能で勝負しています。減りは早いが食いつきが良いというタイヤは色々テストしているようでミシュランなどは10キロしか持たない超ハイグリップタイヤを使っていたのを見たことがあります。真円度はクリンチャーの方が圧倒的優位なので良い路面の乗り味は優れています。
日本は路面の表面がスムーズなのでざらざらした感じがなくクリンチャーは向いているかと思います。
特に暑い夏の長いダウンヒルはチューブラーの接着が弱まるので注意が必要です。
どちらも一長一短があるので最終的には好みで良いかと思います。
エンドの好きなチューブラーは
ユッチンソンカーボンコンプ・デダトレは良いと思います。今のヴィットリアは走行感が硬いのでクリンチャーのようです。昔に戻ってくれたらありがたいですが全生産量の3%(1998)ですから難しいのかもしれません。
クリンチャーはユッチンソン・ミシュランが好きです。特にユッチンソンは同じクリンチャーでもチューブラに似た走行感があると思います。減りが早いのが難点ですがいいですね。
最近はチューブレスも噂になっていますが、チューブが無いだけで転がり抵抗が減るそうで、実際に体感出来るかどうかは別問題で興味があります。チューブレスのロードタイヤができるとホイールをコンポジットの中空構造にすれば高圧でも空気が多く入るため乗り心地がよくなります。チューブ内部の体積とは比較にならないくらい空気の量がはいります。
既に20世紀から開発していまだ実用化されないのはリムの構造が今のチューブドの形を基本にされているからで、いつかアッと驚くようなアイデアがでるのではないでしょうか。